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N5 Course
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ゼロ初級の、
最初の5回の授業メモ。

日本語がまったく初めての生徒さんに教える、最初の5回をまとめました。各回の文法と目安の時間、生徒さんができるようになること、よくあるつまずきと直し方が並んでいます。つまずきには、なぜ起きるかと、その場で生徒さんにかける英語の一言もつけました。授業の前に、つまずきのところだけ読んでおくのもおすすめです。

授業メモの1回目。文法と目安の時間、できるようになること、つまずきと直し方、生徒さんへの英語の一言が並んでいる
このメモのいちばんの特長

生徒さんがつまずいたとき、
その場で何と言えばいいか分かります

最初の5回で生徒さんがつまずくところを、回ごとに並べました。どのつまずきにも、なぜ起きるかと直し方、その場で生徒さんにかける英語の一言がついています。もとになっているのは、N5 Course の授業ガイドです。

1回目つまずき 3
2回目つまずき 3
3回目つまずき 3
4回目つまずき 2
授業ガイドの1ページ。パートのねらい、先生が足すこと、よくある間違いとその場の言い方が並んでいる

授業ガイドは35回すべてにあります。Unit 1〜4 の分は、各ユニットのページから無料で開けます。

最初の5回

ゼロ初級の最初の5回の授業メモ

1回目:Unit 1「なまえ」スライドを開く

文法と目安の時間
X は Y です(約16分)、〜ですか(約14分)
できるようになること
  • 自分の職業を言える(わたし は かいしゃいん です)
  • 人の職業を言える(たなかさん は エンジニア です)
  • 国を言える。助詞「は」の読み方がわかる
  • 文の終わりに「か」をつけて質問できる
  • 「しごと は なん ですか」で職業を聞ける
  • 名前を聞ける
よくあるつまずきと直し方
  • 「は」を ha と読む

    「は」は助詞です。日本語の書き方は戦後に整理され、原則として発音どおりに書くことになりました(現代仮名遣い・昭和61年内閣告示第1号)。ただし告示は「表記の慣習を尊重して」特例を設けていて、助詞の「を」「は」「へ」の3つは、旧来の書き方のまま残されています。そのため書き方と発音がずれます。ずれるのは助詞のときだけで、単語の中の「は」(はな・はは)は ha のままです。生徒さんには「この3つだけ」と範囲を示すと、覚える負担になりません。

    生徒さんへの一言Only the topic marker は is read “wa”. It is written the old way, from a time when it was said that way. Inside a word — はな, はは — it is still “ha”. Just three particles do this: は, へ, を.

  • 「わたしは」を毎回つける

    英語では主語を省略できません。その習慣がそのまま出るので、文のたびに「わたしは」をつけてしまいます。日本語は、話題が変わらないかぎり主語をくり返しません。一度「わたし は かいしゃいん です」と言ったら、次は「にほんじん です」だけで通じます。文法として誤りではないので、その場で止める必要はありません。つけなくてよいと1度伝えておけば、自然に減っていきます。

    生徒さんへの一言You can drop わたしは after the first time. Japanese leaves out what both of us already know. It is not wrong to keep saying it — it just sounds heavy.

  • 「です」を落とす

    英語の be動詞は I'm a teacher のように短く弱く発音されるので、文の中で目立ちません。同じ感覚で「です」も落ちます。日本語では「です」が文を終わらせ、同時に丁寧さを出しています。落とすと、意味は通じても、ぶっきらぼうに聞こえます。生徒さんが仕事で使う相手を思い浮かべてもらうと、必要さが伝わります。

    生徒さんへの一言Keep です at the end. It closes the sentence and makes it polite. Without it, you still make sense, but it sounds blunt at work.

2回目:Unit 2「これ・それ」スライドを開く

文法と目安の時間
これ・それ・あれ(約10分)、も(約8分)、じゃありません(約10分)
できるようになること
  • 手元の物を「これ」「それ」「あれ」で言い分けられる
  • 「この」「その」「あの」を名詞の前につけられる
  • 「これ は なん ですか」で名前を聞ける
  • 「わたし も 〜 です」で同じだと言える
  • 「は」を「も」に入れ替えられる
  • 「〜じゃ ありません」で違うと言える
よくあるつまずきと直し方
  • 「これ」と「この」を混ぜる

    英語の this は1語で両方を兼ねるので、分ける理由が見えません。

    生徒さんへの一言「これ」stands alone. 「この」always has a noun after it — この ペン, この ほん.

  • 「それ」を英語の that と1対1で覚える

    英語は2語、日本語は3語に分かれます。that に当たるものが「それ」と「あれ」の2つあります。

    生徒さんへの一言「それ」is near me listening to you. 「あれ」is far from both of us.

  • 「は」と「も」を両方つける

    英語の too は文末に付け足します。同じ感覚で、「は」を残したまま「も」を足してしまいます。日本語は入れ替えです。

    生徒さんへの一言「も」replaces「は」. Not わたしはも — just わたし も.

3回目:Unit 3「だれの」スライドを開く

文法と目安の時間
の(約10分)、だれの(約10分)、〜ね ・ 〜よ(約8分)
できるようになること
  • 「わたし の かばん」で持ち主を言える
  • 「にほんご の せんせい」で何の先生かを言える
  • 名詞2つの間に「の」を入れられる
  • 「だれ の ですか」で持ち主を聞ける
  • 「わたし の です」で答えられる
  • 家族の単語で持ち主を言える
よくあるつまずきと直し方
  • 語順を逆にする(せんせい の にほんご)

    英語は teacher of Japanese の順で、説明する側が後に来ます。日本語は先に来ます。生徒さんは英語の語順のまま単語を置き換えるので、逆になります。「にほんご の せんせい」と「せんせい の にほんご」は、どちらも日本語として成立してしまうところが厄介です。後者は「先生が持っている日本語(の本など)」という意味になるので、文としては通るのに、言いたいことと違う意味で伝わります。2つを並べて、意味が変わることを見せると分かりやすくなります。

    生徒さんへの一言In Japanese the describing word comes first: にほんご の せんせい — Japanese, then teacher. If you flip it, せんせい の にほんご, you are saying “the teacher's Japanese”. Both are real sentences, so the mistake does not sound broken — it just means something else.

  • 「の」を落とす

    英語は名詞を2つ並べるだけで成立します(Japanese teacher, company car)。日本語は間に「の」が必要です。ただし例外もあって、「にほんご きょうしつ」のように1語として定着している組み合わせでは「の」が入りません。初級では「名詞2つの間には「の」」と覚えてもらえば足ります。例外に出会ったときに、その語だけ覚えてもらう形で進められます。

    生徒さんへの一言Two nouns need の between them: にほんご の ほん. English just puts them side by side — Japanese needs the link.

  • 「の」を英語の of と1対1で覚える

    「の」を of だと覚えると、「わたし の かばん」が of me the bag のように感じられて、語順が混乱します。英語で言えば、of と 's の両方に当たります。「わたし の かばん」は my bag、「にほんご の せんせい」は teacher of Japanese です。英語側では2つの形に分かれるものが、日本語では「の」1つにまとまっている、と伝えると整理できます。

    生徒さんへの一言の covers both “of” and “'s”. わたし の かばん = my bag. にほんご の せんせい = a teacher of Japanese. One word in Japanese, two patterns in English.

4回目:Unit 4「なんじ」スライドを開く

文法と目安の時間
〜じ〜ふん ・ なんじ(約25分)
できるようになること
  • 「いま なんじ ですか」と聞ける
  • 「よじ」「しちじ」「くじ」を正しく言える
  • 「ごぜん」「ごご」「はん」をつけられる
よくあるつまずきと直し方
  • 「よんじ」「ななじ」「きゅうじ」と言う

    4・7・9 の数字の読み方を、そのまま時刻に当てはめています。時刻のときだけ、この3つは読み方が変わります。7時は「ななじ」と言う人もいますが、標準は「しちじ」です。

    生徒さんへの一言Only these three change: 4 is よじ, 7 is しちじ, 9 is くじ. You will also hear ななじ for 7, but しちじ is the standard reading.

  • 「ごぜん」を後ろにつける

    英語は 9 a.m. と後ろに置くので、同じ順で並べてしまいます。

    生徒さんへの一言In Japanese it comes first: ごぜん くじ — a.m., then nine.

5回目:ふくしゅうの回ふくしゅうの教材を開く

使うもの
第1章の文法ノートと、章のテスト
できるようになること
自分と身の回りのことを、「〜は〜です」の文でひと通り話せる

日本語を教える先生へ この教材は N5 Course(初級日本語の授業1年分の教材)の一部です。スライド・宿題・小テスト・授業ガイドがそろっています。 n5course.com

最初の4回は動詞を使わず、「〜は〜です」の文だけで進めます。活用を覚える負担がないので、生徒さんは「言えることが増えていく」感覚で最初の1か月を過ごせます。

くわしい教え方

各回の進め方は、note の記事にくわしく書いています。

年末セール中

6回目からの授業ガイドも、そろっています

このメモのもとは、N5 Course の授業ガイドです。6回目からも、回ごとのつまずきと直し方、生徒さんにかける英語の一言がそろっています。

N5 Course は、日本語を1対1で教える先生のための初級コースです。全44回(約1年分)に、授業スライド、宿題と小テスト(答えつき)、単語シート、授業ガイドがあります。最初の5回分は、登録なしで開けます。

年末セール中は、買い切り US$99 です。2026年12月31日(木) 23:59(日本時間)まで。1月1日からは US$199 になります。

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